学生時代に学んだ合成技術を駆使し、三井化学の知見を活用しながら、市場に求められる機能・性能を実現していく。 研究開発 河野 大輔  Daisuke Kawano 2013年入社 研究開発本部 合成化学品研究所 機能性コート・接着材料開発グループ 生命農学研究科 応用分子生命科学専攻修了

プロフィール
学生時代は生命科学の分野で高分子合成を研究。就職では、そこで学んだ分子設計や評価の技術・知識が活かせる化学・食品製造業で、研究開発を安定的に継続できる資本と組織力のある企業を志望。就職活動で縁のあった企業の中から、これらの条件を最も満たしていたことから、三井化学への入社を決めた。

試行錯誤を繰り返しながら、
新しいものを創り出す喜びがある。

小型液晶ディスプレイなどの液晶を封止するために縁に塗布する液晶シール材を開発しています。ガラスを接着させる、液晶が漏れないよう封止する、液晶を汚染しないなどの機能・性能が求められるのですが、基本材料であるエポキシ樹脂やアクリル樹脂やそこに加える添加剤の分子構造によって機能・性能が大きく変わり、その組み合わせは無限と言っていいほどあるので、顧客から求められるスペックを正確に実現するのに苦労します。

先輩たちが蓄積した知見を参考に、試行錯誤しながらスペックを実現しても、生産の規模が大きくなるとそれが変化するなど、なかなか一筋縄ではいきません。1年かけてようやく量産レベルで目標をクリアすることができ、最近は特許申請の手続きをしているところです。学生時代から学んできたことを活用して、今までにない新しいものを創り出すことができるところにやりがいがありますし、開発の過程で経験した苦労の分だけ大きな達成感があります。

平常心で集中力を保ち、
自分なりの開発スタイルを確立していく。

心がけているのは開発の過程で一喜一憂せず、平常心で集中力を保つこと。そうすることで、お客様の言うことの奥にある本質を理解することができますし、研究開発の作業においてもしっかりものを考えながら進めることができます。

新人の頃、初期の少量試作の段階でお客様からよい評価をもらって気分が高揚し、次に生産規模を1段階上げて実験ラインで試作したらトラブルが発生してひどく落胆して、モチベーションが落ちてしまうといったことを繰り返したことがありました。こうした感情の起伏は疲れますし、開発もスムーズに行かず非効率です。その反省から、平常心を保つことの大切さを学びました。

もうひとつ大事にしているのは、仕事の進め方を先輩から教わるより自分で考えていくこと。もちろん先輩たちが蓄積した知見は活用させてもらいますが、開発の考え方・やり方は自ら考えていった方が、自分に合ったいいスタイルを確立することができます。研究所を見渡しても、優秀な研究者ぱかりですが、考え方ややり方はそれぞれ違います。だから全員が主体的に考えながら仕事をしていける。これが三井化学の良さだと思います。

次は顧客対応を経験し、
研究開発者としてさらに成長したい。

取り組んできた研究開発が実を結ぼうとしているので、今後はよりお客様に接する機会が増えてくるでしょう。今まではひたすら素材と向き合い、社内の関連部署と連携しながら開発、試作、評価を行うことが多かったのですが、お客様など社外とやりとりすることで、市場や社会が見え、対応力も磨かれて、研究開発者として一皮むけることができるのではないかと期待しています。

その先は、事業部でビジネスに携わる、知財部で特許戦略に携わり製品を守る、海外に行って新たな事業を回すなど様々な選択肢があると思いますが、まずは目の前の仕事に挑みながら、そこで感じたこと学んだことを自分のキャリアに活かしていけたらと思います。

河野 写真

1日のスケジュール

8:30 出社
メールチェック
9:00 チームミーティング
その日の業務内容や安全意識の確認など
10:00 実験仕込み
添加剤の合成実験の仕込みを行う
12:00 昼食
袖ヶ浦センターの社員食堂でとる
日替わりで複数のメニューが選べるので飽きない
13:00 実験チェック
合成の進捗状況を見て、反応の進み具合などを評価
14:00 ミーティング
前日に配合したシール材の物性データを共有し、次回配合するシール材処方の方針を決める
15:00 再び合成の進捗チェック
反応が終了していることを確認後、精製処理を行う
16:00 クリーンルームでシール材の新たな配合作業
17:00 工場の製造部門の技術者と電話連絡
翌日の試作について確認
18:00 実験
合成生成物の物性評価
翌日の作業(合成改良方法など)スケジュールを考え、内容をシートにまとめチームで共有
19:00 退社
スポーツジムでトレーニングし、シャワーを浴びて帰宅することが多い