経済・環境・社会の3軸経営を深化させ、新たな変革に踏み出します。

2025年を目標とした「長期経営計画」を策定

三井化学グループは、発足から20周年を迎えました。2016年11月、私たちは2025年を目標とした長期経営計画を策定し、新たな取り組みに着手しています。これほど長い期間を視野に入れた経営計画は、当社グループの歴史においても初めてのチャレンジです。

この長期経営計画を打ち出すにあたって、私には大きく2つの考えがありました。1つは、外部環境への柔軟な対応です。めまぐるしく変化する環境に対応して持続的な成長を果たしていくためには、長期的な視点で目指すべき到達点を定め、そこに至る戦略については外部環境に適応しながら機敏に変えていく経営計画とガバナンスシステムが重要となります。
そしてもう1つは、その担い手となる社員たちの意識改革です。当社の社員はとても生真面目なところがあります。それは長所であるのですが、これまでのような緻密な中期経営計画を策定すると、その枠組みにとらわれすぎる傾向があるように思います。その意識を変革して次なる成長を目指していくためには、柔軟に戦略を構築することができる長期経営計画の方がより適合していると考えたのです。

長期経営計画に踏み出すにあたって欠かせないステップとなったのが、2014年度から3年間にわたって進めた「2014年度中期経営計画」です。この経営計画で最重要課題として取り組んだ事業ポートフォリオ変革では、基盤素材事業の再構築と成長のターゲット事業領域の拡大が当初の見込みを大きく上回るスピードで進捗し、2016年度の業績にも明確に表れています。この改革に臨むにあたって、私は「変革に挑んで、私たちの誇りを取り戻そう」と社員たちに呼びかけました。社員たちは今、大きな手応えと自信を得ていると感じています。

「経済」「環境」「社会」の3軸経営の深化へ

今回の長期経営計画では、「経済」に加えて「環境」「社会」の3軸のバランスを重視した経営に取り組むことを改めて表明しています。この3軸による経営についてはこれまでも掲げてきましたが、企業グループとして社会的な責任を果たしていくために、次なる成長の基盤として、改めて3軸経営を深化させていきたいと考えています。

「パリ協定」や国連による「持続可能な開発目標(SDGs)」をはじめ、グローバルに事業を展開する企業グループにとって「環境」「社会」における取り組みは今後ますます重要になっていきます。
このような社会からの要請に応えていくために、長期経営計画では改めて「目指す未来社会の姿」を定め、「経済」だけでなく、「環境」「社会」においても長期目標を設定して、これからの当社グループの姿勢を明確に表しています。

環境・社会軸目標の達成に向けて

「環境」「社会」に関わる長期目標としては、まず「低炭素・循環型・自然共生社会」および「QOL向上、スマート社会」それぞれの実現に貢献できる製品・サービスの最大化があげられます。言うまでもなくこれらの目標は事業を通じた環境や社会への貢献であり、3つの軸が密接に連携して実現されるものです。

環境負荷低減の対応として、GHG排出削減の長期目標を掲げているほか、環境に貢献するBlue Value® 製品、QOL向上に貢献するRose Value™製品の売上高比率をKPIとして設定しました。Blue Value® 製品、Rose Value™製品は、当社独自の指標で評価し、貢献価値が高いと判断した製品・サービスを認定したものです。これらを積極的に拡大し、「経済軸」の成長に結びつけることよって、事業を通じた環境や社会への貢献に取り組んでいきます。
もう1つの長期目標として掲げているのは、「サプライチェーン全体を通じた安全確保・高品質・公正の追求」です。当社グループばかりでなく、サプライチェーンすべてのプロセスにおいてこれらを追求し、グローバルに社会的な責任を果たしていくことは、今後、海外展開を加速していく当社グループにとって欠くことのできない条件であると考えています。なかでも私が強く想うのが「安全の質」です。社会の持続可能な成長に向けて大前提となる課題であり、「安全はすべてに優先する」と機会があるごとに社員たちには伝えています。
また、当社グループでは、2014年に改めて経営課題を整理し、社会への貢献と、社会に与える影響の最小化をふまえて重要課題(マテリアリティ)を特定しました。今回、長期経営計画の策定に伴い、これらの重要課題を再度検討してKPIなどの見直しを行いました。今後も重要課題に対する取り組みを強化し、その成果を長期目標の達成に結びつけていきます。

社会と当社グループの持続可能な発展を目指して

当社グループは、「地球環境との調和の中で、材料・物質の革新と創出を通して高品質の製品とサービスを顧客に提供し、もって広く社会に貢献する」という理念を掲げています。この言葉に表されているように、私たちが携わる化学産業は、社会の基盤を、そして革新を担う存在であり、社会課題に対して果たすべき役割は大きいと考えています。
これまでの改革を経て、社員たちは新たに成長したように感じます。しかし、2025年を見据えた長期目標を達成していくためには、今までとは次元の異なる大胆な発想や飛躍も必要であり、社員が自らの意志で自走するような組織づくりが欠かせません。その環境を整えていくことこそが、これからの私の大切な役割であると考えています。社員一人ひとりの力を相乗させ、長期目標の達成を通じて、社会と当社グループの持続可能な発展を目指してまいります。

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