労働安全衛生

労働衛生

労働衛生リスクの低減

労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS18001)の活用や2015年度に構築した化学物質の有害性リスクアセスメントシステム(新リスクアセスメントシステム)活用し、産業医・衛生管理者による職場巡視などにより、労働衛生リスクの低減や職場環境の改善に努めています。

2016年度は、新リスクアセスメントシステムを運用し、有害物質を取り扱う職場におけるリスクアセスメントを計画的に実施しており、のべ4,209物質の有害性を特定しました。特に有害性高い物質を取り扱う作業に関して2,526作業のリスクアセスメントが終了し、リスク低減対策を段階的に進めています。

2017年度は、有害性が中程度の物質の取扱い作業を中心にリスクアセスメントを進めながら、2016年度で抽出したリスクの低減を進めます。また、有害物質の皮膚吸収による健康障害が社会的問題になったことから、新たに化学物質の皮膚吸収による健康障害に特化したリスクアセスメントシステムを構築する予定です。
このように、正確なリスクアセスメントによる有害物質ばく露防止対策の強化をいっそう推進していきます。

海外関係会社向けの労働衛生リスク低減策として、本社産業医が海外事業所を巡回する際に、計画的に職場巡視を行い労働衛生の改善点を指導しています。2016年度は、10の海外事業所で実施し、現地担当者への教育も行いました。これらの活動は、2017年度も継続していきます。

健康管理

産業医や保健師などによる健康診断や保健指導を通じて社員の健康管理のサポートを行っています。
総合健診(定期健康診断に特定健診とがん検診を融合)実施から9年が経ち、受診率は安定(健診;ほぼ100%、肺がん検診:ほぼ100%、大腸がん検診:80%以上、胃がん検診・腹部超音波検診:60%以上、前立腺がん検診:90%以上、乳がん検診・子宮頚がん検診:50%以上を維持)しています。

2015年度に行った胃がんリスク検診をきっかけに、ピロリ菌除菌を行った者が多く、除菌後や専門医での判定がD群だった者を主体に、胃内視鏡検査での胃がん検診受診者が増えました。また、がん検診の結果も健康管理室で把握し、必要な精密検査はほぼ全員が受けている状況です。そのため、がん発見の7割以上が検診発見で、約8割は根治可能な状態で発見されています。2016年度の悪性新生物(癌)による休業日数は、昨年度の約半分でした。

生活習慣病有所見率は、健康診断の事後指導や保健指導、希望者に対して行った糖尿病遺伝子検査結果に基づく体質を加味した保健指導と健康づくり活動により、高血圧は2008年度の9.1%から漸減傾向が継続しており、脂質やHbA1cは横ばいを保っています。

2016年度に高年齢労働者の身体能力低下への対策の検討を行った結果、若い頃からの運動習慣が重要なことが判明しました。2017年度は、若年層からの健康教育や運動習慣定着化への施策を検討しながら、肥満率の抑制に取り組んでいきます。

また、海外事業所へは、本社の産業医が海外を毎年巡回し、海外勤務者の全員(希望するご家族を含む)と健康面接を行い、心身両面から社員を支援しています。

HbA1c: 1~2ヵ月前の血糖の平均を反映するとされ、HbA1c≧6.5%の場合、糖尿病の可能性がある。

生活習慣病有所見率の推移(三井化学本体籍男性社員)

有所見率の推移 (三井化学単体(関係会社へ出向している社員を含む))

生活習慣病有所見率については、項目によって男性と女性の基準値が異なるので、男女別に集計しています。当社の場合、男性の比率が高いため、男性の有所見率を開示しています。

疾病休業の内訳(三井化学本体籍社員)

疾病休業の内訳 (三井化学単体(関係会社へ出向している社員を含む))

メンタルヘルスケア対策

2016年度もメンタルヘルス対策として、各種研修(新入社員・管理社員・ライン管理者など対象)、産業医による面接、カウンセリングなどを継続して実施しました。

新入社員には、研修に加え、コミュニケーションに関するe-ラーニングを入社後一定期間をおいて3種類実施しています。さらに、6ヵ月ごとに産業医が全員と面接し、生活習慣・体調面・上司や同僚とのコミュニケーション等に関する状況を把握し、必要に応じてアドバイスをしたり、上司を含めて話し合うなど、新入社員の会社生活への適応を支援しています。

ストレス調査は、「職業性ストレス簡易調査」だけでなく、職場改善のヒントとなるよう「メンタルヘルス風土調査」を加えた「新職場ストレス度調査」を2011年より全社で実施しており、ほぼ全社員が回答しています。個人に対する結果のフィードバック・フォローだけでなく、職場改善に役立つよう組織結果を各所属長に説明しています。ストレスが高い職場には、所属長や職場メンバーへのヒアリングの実施や、ストレス低減計画(コミュニケーション向上計画)を立案・実行してもらっています。また、メンタルヘルス風土が良好あるいは経時的に改善してきている職場をグッドプラクティス(好事例)としてとりあげ、職場代表者の発表資料や、ヒアリング等で抽出した特徴をイントラに掲載し、事業所内のみでなく全社に水平展開しています。
最近は、調査結果を積極的に活用する職場も増えてきており、自主的な職場改善のきっかけになっています。その結果、感覚的なストレスが低く、職場の各種機能が良好と思われる職場が、2015年度22.1%だったのに対し、2016年度は24.0%に増加しました。このように、各職場のストレス度調査結果の経年推移を見ながら、職場風土改善に取り組んでいます。

2016年度 新職場ストレス度調査結果(三井化学単体)

グラフ内の各点は、当社の各職場のポイント(本社は部単位、事業所は課単位)
※1
健康総合リスク:
仕事の負担感・コントロール感・上司・同僚の支援感に関する主観的な感覚尺度から算定。
(全国平均を100とした相対評価で、120の職場では不調者発生率が20%高いと推測できる)
※2
メンタルヘルス風土:
指示系統・労務管理・連携協力・研修機会が適切かどうかの尺度から算定。
(全国平均を50とした相対評価で、数値が上がるほど職場の風土がよいと考えられる)

健康管理のための様々な実施プログラム

三井化学グループでは、健康管理室や健康保険組合が中心となり、様々な健康づくりプログラムを実施し、社員の健康管理の支援しています。 2016年度は、ヘルシーマイレージ合戦、フィットネス教室、食育教室・栄養教室、ウォーキングイベント、スポーツ大会、禁煙チャレンジ、社員食堂のヘルシーメニュー、健康測定会、体バランス測定会などを実施しました。

ヘルシーマイレージ合戦は、チームもしくは個人で参加し、運動や健康的な生活をポイント(ヘルシーマイル)として貯め、獲得したマイルに応じて賞品を選択できるプログラムです。Webやスマートフォンで実績の入力が可能で、国内社員の約半数、海外でも約10%の社員が参加しています。また、自分自身の現状を認識した上で各自が健康管理を行いやすいよう、取り組み前に内臓脂肪や体脂肪等の測定を行うだけでなく、取り組んだ後の効果検証の測定も実施しました。


栄養教室


健康測定会

海外関係会社の取り組み事例

医療費の抑制

こうした健康増進の取り組みにより、傷病手当金は2013年度以降漸増傾向にありましたが、2016年度は2015年度に比して減少しており、2008年度比で60%程度に減少しています。
2013年度以降の増加は、再雇用者の割合の増加にともなうものであり、今後も高年齢労働者の健康対策強化を継続して行っていきます。
法定給付費(医療費)についても一般に増加傾向にあるなかで、十分に抑制できているものと考えています。

傷病手当金推移

傷病手当金推移

法定給付費※1推移(被保険者一人当たり)

法定給付費*推移(被保険者一人当たり)

※1
法定給付費:医療費他、傷病手当金、出産育児一時金、出産手当、埋葬日含む。
※2
健康保険組合連合会:「健保組合予算早期集計結果の概要」よりデータ使用。

労働衛生に関する社外評価

当社は健康経営の推進が評価され、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する健康経営優良法人ホワイト500に選定されました。

また、2016年7月に、本社健康管理室長の土肥 誠太郎が、厚生労働省が主催する「平成28年度安全衛生に係る優良事業場、団体又は功労者に対する厚生労働大臣表彰」で功績賞を受賞しました。この賞は、安全衛生活動の指導的立場にあり、地域、団体、関係事業場の安全衛生水準の向上・発展に多大な貢献をした個人に贈られる賞です。

さらに、労働衛生管理の一環として実施している、労働衛生管理状況を数値で評価する取り組みが、「職場改善のファーストステップのための労働衛生管理数値評価ツールの作成とその活用」として高く評価され、河野 亮(岩国大竹工場 健康管理室)が日本産業衛生学会から第7回ベストGP (Good Practice) 賞を受賞しました。

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