2010年社長年頭挨拶(要旨)

2010年1月5日
三井化学株式会社
田中 稔一

明けましておめでとうございます。

大変残念なことに、昨年は、子会社である下関三井化学での火災・爆発事故、プライムポリマーでの火災事故と、当社グループ内で大きな事故が連続して発生しました。被災された方はもちろん、近隣住民の皆様、お取引先の皆様をはじめとする多くの方々に多大なご迷惑とご心配をお掛けすることとなり、誠に痛恨の極みです。あらゆる事故が、当社の基本である経済・環境・社会の3軸経営の根幹を破壊する重大な問題だということを全社員が認識し、今一度「安全はすべてに優先する」ことを肝に命じてください。

昨年は、08年のリーマンショックに端を発した世界同時不況が一層深刻になり、日本経済も大きな打撃を受けました。加えて、日米の政権交代による温暖化対策など世界全体の価値観が大きく転換した一年となりました。この厳しい環境下、当社グループも昨年は大変厳しい業績となり、正に会社存亡の危機に陥りました。そのため、年初より緊急対策として徹底的なコストダウンとマーケティング力強化による拡販、増産を実施してきました。全社員で懸命に努力した結果、09年度上期は大きな赤字決算となりましたが、下期黒字化に向けて確かな足がかりを掴むことができました。

本年は、先進国経済の低迷が続くことが予想される一方で、中国・インドを中心とするアジア経済はいち早く回復・成長することが見込まれます。今後爆発する需要増大を、いかにスピーディーに効率よく獲得していくかが、各企業の勝ち残りの最大の課題となります。また、“世界的価値観の変化が増幅、加速”される年でもあり、温暖化対策や化学品安全規制などの社会的課題に対し、現実的な対応を迫られることになります。

こうした変化へスピーディーに対応するため、当社は10月末に、事業戦略の見直しを行い、“国内勝ち残り、海外での事業拡大”、及び“競争優位事業への経営資源集中、新規事業創出のスピードアップ”を基本とした新たな成長戦略を策定しました。また、11月には、スピーディーな意思決定を通じてこの成長戦略を実行できるよう、公募増資も実施しました。強い事業を更に強くし、当社の国際競争力を徹底的に高めていくことで、ピンチをチャンスに変えていきます。

本年は庚寅年、「庚」には今までの全てのものが終了し、あらためて“芽生え”が始まるという意味、「寅」には進む、走るという意味があります。当社も本年を、昨年とは一線を画し、新たな成長軌道に乗って前進する「勝負の年」と位置付けています。まずは黒字定着化と事故撲滅に向けて全力で取り組み、三井化学グループが真の筋肉質の優良な企業集団に躍進できるよう、グループ社員一丸となって取り組んでいきましょう。

以上


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