004SWP / light 001SWP紙だからこそ実現した光の表現

撮影/戎康友

CONCEPT

描く・折る・透かす・・・・。いにしえから、人は紙を用いてたくさんの作品を作ってきました。
SWP®は、そこに光を通す・形をかたどるエンボスという新たな表現の扉をひらきます。
布のようなドレープ感、熱をかけると透明に変化し、光を鮮明に通します。
SWP紙ならではのあたたかな手触りをいかした、新たな形と光の表現を感じてみてください。

素材名

SWP®(ポリオレフィン合成パルプ)

SWP®は、三井化学のユニークな技術で実現した、天然パルプと同様のミクロサイズに枝分かれした形状を持つ世界唯一の合成パルプです。紙漉きの工程において、天然パルプなどと混ぜ合わせることで、紙に特殊な機能を発現させます。染色では実現できない高い白色度、熱をかけると透明に変化すること、熱でシールできること、エンボスで立体表現ができることなどから、デザイン性を生かしたカタログや包装容器、名刺やグリーティングカード、絵本などに使用されています。また熱でシールできる特徴を生かして、金属ホチキスを使用しないティーバッグに応用され、異物検査や電子レンジ使用可能になるなど、みなさんの生活にも陰ながら貢献しています。

素材の可能性

  • ●SWP®を混ぜ合わせた紙は白色度が高く、エンボス加工に優れ、熱シールが可能になり、熱を加えた部分のみ透明に変化することから、通常の紙製品よりも高いデザイン性を実現。
  • ●深いエンボスで立体表現できることが高く評価され、フランスでは点字絵本にも採用。
  • ●この技術を活用し、今回はポスターサイズのSWP紙で深いエンボスとドレープ感の表現に挑戦。
  • ●SWP紙の特性を生かした形状 × 光のデザインという価値で、新しいものづくりの可能性を広げていく。
写真/有限会社コスモテック

参考

SWP®の「光のタグ」がミラノサローネで展示されました。

2017年4月の「ミラノサローネ(ミラノデザインウィーク2017)」の慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(以下、慶應SDM)に当社はいくつかの素材で協力しました。加熱した部分だけ透明になるSWP®の特性活かして、柔らかな光を通してインスタレーションを説明する真っ白な光のタグを製作。この光のタグを通じてご来場いただいた皆様に慶応SDN展示テーマであるDesign Beyond Awareness、「人間らしさ」と「AIによる最適解」の融合を最新のテクノロジーを用いて体験するインスタレーションをご説明しました。

クリエイティブパートナー

DRAFT かわかみ・えりこアートディレクター

2006年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。'08年ドラフト入社。主な仕事に、丸松製茶場「san grams」のブランディング、がまぐち専門店「ぽっちり」のグラフィックや、真鍮を使ったプロダクト「Tabar」など。'13年JAGDA賞受賞。'15年ADC賞受賞。