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世界初、調光性色素を含有した高屈折レンズ材料 「SunSensors™ MR™ シリーズ」を開発

2017.01.18

三井化学株式会社

三井化学株式会社(代表取締役社長:淡輪敏)は、この度、世界初の調光性色素を含有した高屈折レンズ「SunSensors™ MR™ シリーズ」の開発に成功しました。

当社は、世界をリードするチオウレタン系のメガネレンズ材料のトップメーカーです。「MR™ シリーズ」は、高屈折率で、クリアな視界、高い強度と耐久性、自由なデザイン性を併せ持つという優れた特性を持ち、“薄くて軽い”メガネレンズ材料のグロ―バルスタンダードとして、世界中のレンズメーカーに採用されております。

当社は、グローバルな成長著しい調光レンズ材料分野への参入のため、2014年5月に米国Corning社より「SunSensors™」を獲得し、アクリル素材による屈折率1.55の調光レンズ材料「SunSensors™」事業を展開。併せて、調光レンズの更なる高機能化を追求して参りました。

従来、「MR™ シリーズ」のレンズ基材であるチオウレタン系素材中に、調光性色素を含有させ、紫外線の照射によりその構造を変化させて発色させることは、化学構造上難しいとされてきました。今回、当社グループが長年培ってきたメガネレンズ材料の技術開発力に、ナノテクノロジー技術を加えた当社独自の分散技術により、世界で初めてチオウレタン系素材中に、調光性色素を理想的に構造変化させ、応答速度の速い優れた調光性能を有するとともに、「MR™ シリーズ」の特性を維持したメガネレンズ材料として「SunSensors™ MR™ シリーズ」を開発することに成功いたしました。本新製品は、透明性、強度を全く損なうことなく、かつ既存プロセスでのメガネレンズ製造が可能です。

これにより、当社は従来の屈折率1.50、1.55の「SunSensors™」に加えて、屈折率1.60および1.67の「MR™ シリーズ」をベースとする新たな製品ラインナップを拡充します。

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SunSensors™ MR-8™レンズの色の変化のイメージ(屋外で発色後、屋内で時間と共に退色していく様子)

当社は、今後この革新的技術を応用し、メガネレンズ材料を始めとする透明光学材料へ調光性や様々な機能を付与することで、更なる価値を社会に提供することを目指して参ります。

【当社製品紹介】

高屈折率レンズ材料MR™

SunSensors™(英語)

参考

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これを機にロゴの一新を図ります。従来の「SunSensors™」のロゴの下にBy Mitsui Chemicalsを加え、当社のメガネレンズ材料技術のイノベーションが「SunSensors™」ブランドを支え、生まれ変わらせることを意味します。さらにこの度の調光レンズ材料のラインアップ拡充により、「SunSensors™」ブランドの販売を、従来のマーケットに加え、当社の顧客・販売ネットワークを活かしグローバルに拡大させていきます。

当社グループは、メガネユーザーのニーズ多様化に対応し、低屈折率から高屈折率までの幅広いメガネレンズ材料、ならびにそれぞれのレンズに最適なコーティング材料をグローバルに供給して参りました。なかでも、当社が世界をリードするチオウレタン系のメガネレンズ材料「MR™ シリーズ」は、高屈折率で、クリアな視界、高い強度と耐久性、自由なデザイン性を併せ持つという優れた特性を有し、“薄くて軽い”メガネレンズ材料のグロ―バルスタンダードとして世界中のレンズメーカーに採用されております。加えて、レンズ材料の高機能化、波長制御技術、その他周辺技術で「Quality of View」の向上に取り組んでおり、今後も更なる機能や価値をご提案、ご提供して参ります。

以上