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エクリオス®が超薄型有機太陽電池の基板に採用されました

~高効率と耐熱性を実現。次世代のウェアラブル素材への活用に期待~

2018.05.31

三井化学株式会社

三井化学株式会社(代表取締役社長:淡輪 敏)の新規開発品である透明ポリイミド用液状材料「エクリオス®」が、国立研究開発法人 理化学研究所、東レ株式会社、国立研究開発法人 科学技術振興機構等のメンバーで構成される国際共同研究グループが新たに開発した、高い耐熱性とエネルギー変換効率を兼ね備えた世界初の超薄型有機太陽電池(以下、「開発品」)に採用されました。

超薄型有機太陽電池
今回開発された世界初の超薄型有機太陽電池
ポリイミド用液状材料 エクリオス®
ポリイミド用液状材料 エクリオス®

エクリオス®は、耐熱性、耐薬品性、強靭性、寸法安定性に優れた無色・透明なポリイミド用液状材料(ポリアミド酸ワニス)です。ガラス代替の耐熱基材、フレキシブル回路基板、バインダーなど、次世代エレクトロニクス関連製品への展開が期待されています。

近年、IoT化の進展に伴い、ウェアラブルセンサー及び電子デバイスのニーズが顕在化しています。これまでもウェアラブル対応の電源の一つとして、薄型の有機太陽電池の開発が進んでおりましたが、十分なエネルギー変換効率と耐熱性が両立できず、高温下での駆動や熱を伴う加工に難点がありました。

エクリオス®は開発品の基板層に使用されており、表面平坦性と熱安定性を向上させることで、開発品の超薄型化(デバイスの厚み3μm)と耐熱性(100℃)の実現に大きく貢献しております。また、開発品の大きな特長である性能劣化なく布地へ接着が可能で、透明性と柔軟性が保持され、接着面の意匠性が維持される点は、エクリオスの優れた機械強度、従来のガラス基材では成し得なかったフレキシブル性が生かされたものです。これらの点から、ウェアラブルデバイス、災害時の非常用電源など、今後、様々な用途において電源の応用に大きな貢献が期待されるものです。

当社は今回の採用を機に、エクリオス®の次世代エレクトロニクス関連製品ほか、様々な用途への展開を図ってまいります。

耐熱性・高効率・超薄型有機太陽電池について(理化学研究所のプレスリリース)

http://www.riken.jp/pr/press/2018/20180417_1/

エクリオスについて

https://www.mitsuichem.com/jp/techno/develop/pi/index.htm
https://www.mitsuichem.com/jp/service/exhibition/2016/pdf/160525_ecrios.pdf