環境貢献価値
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アドブルー®

NOx還元添加剤

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主な用途

NOx還元添加剤(尿素SCRシステム搭載ディーゼル車用)

用途分類
特性分類

AdBlue®は、尿素SCRシステム搭載したディーゼルエンジン車にて使用され、排出ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を低減する「高品位尿素水」です。

  • 基本情報
  • 特性詳細
  • 用途詳細

三井の高品位尿素水AdBlue®とは

高品位尿素水「AdBlue®

AdBlue®は、純水に高純度の工業用尿素を溶かして製造する無色・透明の32.5%尿素水溶液です。
無害で安全な製品ですので、取扱いに資格は必要ありません。
AdBlue®は、ディーゼル車に取り付けられた触媒内部にて排出ガスに対して噴霧され、大気汚染の原因とされている窒素酸化物を窒素と水に分解します。
一説には、「アドブルー " AdBlue® "」と言う名前の由来は、「先進」を意味する”Advanced”と「青空」をイメージさせる"Blue"の英単語2つを組み合わせたものであると言われています。

一般性質

AdBlue®自体は、極めて安全・安定なものですが、その製造・配送に際しては、極めて厳格な品質管理が求められています。

化学式 (NH2)2CO + H2O
性状 無色透明の液体
性質 不燃性
特長 無色、透明、無害であり、取扱上の資格は不要
尿素濃度 32.5%
※ 尿素を純水(イオン交換樹脂を使用して不純物を除去した水)に溶かして製造
凍結開始温度 -11℃
金属含有量 Ca,Fe,Mg,K,Na : 0.5ppm以下
Cu,Zn,Cr,Ni      : 0.2ppm以下

※AdBlue®(アドブルー® )はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

高品位尿素水AdBlue®は、ディーゼルエンジン車の排出ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を低減する為に用いられる化学品で、JIS規格に適合したものです。
無色・透明・無害で安全ですので取扱資格も必要なく、安心です。
厳しい管理体制の下 製造・管理された国産尿素とイオン交換膜を用いて濾過した純水を原料にしている為、品質が安定しています。
尿素自体は、肥料・保湿用クリーム・接着剤原料・メラミン原料等として使用されています。

JIS規格

JIS規格とは日本工業標準審査会によって定められたものです。三井の高品位尿素水AdBlue®は、JIS K2247-1の品質規格適合品です。同規格では、尿素SCRシステムが適正に作動する為の本製品の規格値が定められています。

尿素SCRシステム

AdBlue®がディーゼル車の窒素酸化物(NOx)の低減技術「尿素SCRシステム」で、どのように使用されているのかをご説明します。

尿素SCRシステム内部の化学反応

まずAdBlue®を二酸化炭素とアンモニアに分解し、分解されたアンモニアと窒素酸化物を還元反応することにより、窒素酸化物を水と窒素に分解します。

尿素SCRシステム内部の化学反応
窒素酸化物(NOx)の低減技術「尿素SCRシステム」

NOxにAdBlue®を混合すると、無害な水と窒素に分解されることから、エンジン内での超高圧燃料噴射とエンジン回転数に対応して、AdBlue®を適切な量とタイミングで添加します。
触媒にAdBlue®を添加することで、超高圧燃料噴射システムで増加するNOxを低減することができます。

「尿素SCRシステム」搭載車両について

現在のところ日本国内では、UDトラックス株式会社、三菱ふそうトラック・バス株式会社、日野自動車株式会社、いすゞ自動車株式会社がSCRシステムを搭載したディーゼル車を製造・販売致しています。
詳細は各社のホームページを御参照下さい。

対応車両の紹介

※AdBlue®(アドブルー® )はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

製造工程:尿素からAdBlue®ができるまで

尿素から三井の高品位尿素水 AdBlue®ができるまでを「製造方法」「製造過程」を織り交ぜてご説明させていただきます。

尿素~AdBlue®の製造方法

三井の高品位尿素水 AdBlue®の原料用尿素は、全量 が三井化学(株) 大阪工場で製造されています。同プラントの生産能力は、360,000t/年で、日本国内で商用生産を続ける尿素プラントの中では最大級の規模を誇ります。生産量のみならず品質面でも世界最高水準を維持しております。

三井化学大阪工場の尿素プラントは、1969年に稼動開始しており40年近い歴史を持つプラントです。AdBlue®以外の尿素の用途は、メラミンの原料がもっとも多く、次いで接着材料・肥料・脱硝用製品となっており、最近では肌の角質を溶かす尿素の特性を生かし化粧品としても使われています。

プラント稼動当初は国内にも多数尿素メーカーがありましたが、海外との競争激化もあり現在では国内で尿素を製造する工場は希少となりました。大阪工場では、アンモニア→尿素→AdBlue®と段階的に製品を製造する一貫生産体制を敷いており、市場のニーズに柔軟に対応しています。

AdBlue®の製造拠点

2011年6月時点で、三井の高品位尿素水 AdBlue®は、北海道工場(北海道砂川市)、厚木工場(神奈川県厚木市)、名古屋工場(愛知県名古屋市)、大阪工場(大阪府高石市)、大牟田工場(福岡県大牟田市)の計5つの拠点で製造されております。5拠点合わせた生産能力は、年間11万KLにまで達し、日本全体のAdBlue®需要を賄うのに十分な量の供給能力を有しています。
いずれの工場に於いても イオン交換樹脂で不純物を除去して作った純水に高品位の尿素を溶かしてAdBlue®を製造しています。

※AdBlue®(アドブルー® )はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

化管法SDS(Safety Data Sheet : 安全データシート)とは

石油化学製品に含まれている化学物質は、その取り扱いをひとつ間違えると、人や環境をも脅かすリスク(有害性)もあわせ持っています。
取り扱う化学物質について自らその性質を熟知するとともに、ユーザーに対して、製品を適切に取り扱っていただくため、製品の健康・環境面への影響に関する情報や安全な取り扱いを確保するために必要な情報を書面化したものが化管法SDS(安全データシート)です。

CO2排出量と燃費について

尿素SCR技術は、NOxとPMの排出量を削減するだけでなく、燃費の改善と二酸化炭素排出量の抑制にも効果があります。

尿素SCRシステムと燃費の関係性
CO2排出量の削減

尿素SCRシステムと併用する内燃機関は、PMの発生を抑制するため、高温で燃焼する様に設計されています。高温燃焼であることから、燃費は従来型の内燃機関と比べ改善され、CO2排出量も削減されます。

※AdBlue®(アドブルー® )はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

ライフサイクルアセスメント(LCA)~ライフサイクル全体で環境性能を確認~

三井の高品位尿素水 AdBlue®をライフサイクルアセスメントで評価し、酸性化や都市大気汚染等の環境問題が5倍も改善されることを確認しました。

AdBlue®で5倍も環境にやさしいドライブに

AdBlue®を用いた尿素SCRシステムにより、トラック・バスのNOxとPMの排出量が大幅に低減されます。ライフサイクルアセスメント(LCA)は、使用時以外の環境負荷を、AdBlue®やSCRシステムの製造かつ、それらの製造原料である天然ガス・金属の採掘まで遡って総合的に評価できる手法です。
今回、国家プロジェクトで創製されたライフサイクル影響評価手法LIME2を用いて、AdBlue®の環境性能を評価しました。ここでは、2つの大気汚染物質に起因する環境問題である酸性化(NOx)と都市大気汚染(PM)が約6倍も改善されること、それから、地球温暖化などすべての環境問題を総合的に見た時には、5倍も環境にやさしいドライブになることを御紹介します。

図1 AdBlue®のLCA結果(統合化)
LCAの実施
【シナリオの作成】

NOxの排ガス法規制値は、1998年の長期規制4.5(g / kWh)から2005年の新長期規制2.0(g / kWh)を経て、現行のポスト新長期規制0.7(g / kWh)が2010年に施行されました。この間、AdBlue®を用いた尿素SCRシステムを搭載したディーゼルトラック・バスが商用化されました。以下に本検討のシナリオを示します。

  • 当該システムを搭載していない車を長期規制(1998年)適合車とし、搭載した車をポスト新長期規制(2010年)適合車と設定しました。
  • 1)の適合車のNOx及びPMの排出量はそれぞれの年度の排ガス規制値とします。
    ここで、NOx及びPMの低減メカニズムを御紹介します。
    まず、長期規制PM0.25(g / kWh)をポスト新長期規制PM0.01(g / kWh)するために燃費を上げてPM発生を削減します。次に、この過程で増加したNOx量をAdBlue®で分解します。
  • NOxの排ガス法規制値における長期規制(1998)と新長期規制(2010)の差分Δ3.8(g / kWh)を分解に必要な量をAdBlue®使用量と設定しました。
図2 AdBlue® 消費量のシナリオ
(1) 機能単位

JE05等都市走行モードにおける単位仕事量当たりのNOx排出量(g / kWh)を法規制値に見合った削減をする性能を有するシステム

(2) LCAの調査範囲

システム境界を図3に示します。基本フローの入力分はAdBlue®、出力分はNOx及びPM並びにCO2(尿素をアンモニアに還元する時に発生する)としました。

図3 システム境界
(3) データの収集

AdBlue®のデータは、三井化学大阪工場の1次データ(2010年度)を用いました。また、尿素SCRシステム装置については1次データの収集が困難なため、MiLCAデータベースIDEA((社)産業環境管理協会)の当該関連自動車用部品の2次データを用いています。

図4 AdBlue®製造プロセスの1次データの収集(三井化学大阪工場)
ライフサイクルアセスメント(LCA)について

AdBlue®や尿素SCR装置システム等のライフサイクルにおける、投入資源、環境負荷およびそれらによる地球や生態系への環境影響を定量的に評価する方法です。LCAでは、ライフサイクルの各段階における環境負荷量を算定し、異なる製品やプロセス間の環境問題の比較等に用いられています。また、製品の環境性能をアピールする際、LCAでライフサイクル全体でのCO2排出量を評価すること(カーボンフットプリント)はすでに常識となりつつあります。さらに、欧州EUは、14項目の環境問題を設定した環境フットプリントの2013年近傍の導入を目指しています。

図5 LCAとは
出典:『LCA研修 導入コース スライド資料』(社)産業環境管理協会 2009年

本件で用いたLIME2(日本版被害評価型環境影響評価手法)について御説明します。
これは、経済産業省が主導した国家プロジェクトで創製されたライフサイクル影響評価手法です。影響評価とは製品の製造等で収集した投入資源、環境負荷のインベントリデータを、地球温暖化などの具体的な環境問題別に変換し評価したり、全ての環境問題を総合的に評価することをいいます。このインベントリデータから環境問題への変換を特性化といいます。この時、各環境問題の持つ単位の次元はそれぞれ異なっており、異種間あるいは全部を定量的に比較できません。そこで、これらの環境問題の次元を揃えて、比較を可能とする方法が統合化です。図1.AdBlue®のLCA結果(統合化)に示したのはこの結果です。これにより15項目以上の環境問題の定量的評価が可能となるのです。

図6 LIMEの枠組み
出典:『ライフサイクル環境影響評価手法』 伊坪徳宏ら編 (社)産業環境管理協会 2005年

※AdBlue®(アドブルー® )はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

商品ラインナップ

お客様のSCR車保有台数・運行条件に合わせて最適なパッケージをお選び頂ける様、以下の供給方式を御用意いたしております。

三井の高品位尿素水 AdBlue®のさまざまな供給形態
バッグ・イン・ボックス(BIB)
▲10BIB・20BIB
外寸 10ℓ箱 : 240×240×240mm
20ℓ箱 : 300×300×300mm
重量 10ℓ箱 : 11.4kg
20ℓ箱 : 22.8kg
(内容物を含む)
容器素材 内袋 : ポリエチレン製
外箱 : 段ボール製
販売条件 トラックステーション各社を始めとする三井の高品位尿素水 AdBlue®取扱店の店頭で、1箱からお求めになれます。
大口のご注文につきましては、ご指定場所への直送も承ります。
200ℓプラスチックドラム
▲200ℓプラスチックドラム
外寸 580Φ × 974mm
重量 228kg(内容物を含む)
容器素材 ドラム : 超高分子量ポリエチレン製
内袋 : ポリエチレン製
販売条件 トラックステーション各社を始めとする全国の三井の高品位尿素水 AdBlue®取扱会社を通じて販売させて頂いております。
商品は、お客様ご指定場所まで配送させて頂きます。
三井の高品位尿素水 AdBlue®専用 IBC へのバルク供給 (850ℓ / ロット)
▲専用IBCユニット(電動ポンプ)
外寸 縦120cm×幅100cm×高さ115cm
重量 約 1,170kg(内容物を含む)
容器素材 容器本体 : 超高分子量ポリエチレン製ブロー容器
販売条件 トラックステーション各社を始めとする全国の三井の高品位尿素水 AdBlue®取扱会社を通じて販売させて頂いております(一部バルク配送の取扱を行っていない会社もございます)。お客様設置の「三井の高品位尿素水 AdBlue®専用IBCタンク」に850ℓずつ充填させて頂きます
その他のバルク供給
販売条件 既に貯蔵容器をご準備されている場合、あるいはIBCを超える規模の貯蔵設備が必要な場合は、別途事前にご相談・ご確認させて頂いた上で、対応が可能な場合がございます。三井物産まで直接お問い合わせください。
供給形態別特長一覧
種類 バッグ・イン・ボックス
(BIB)仕様
200ℓプラスチックドラム 荷受側中型容器
IBC仕様
販売形態 AdBlue®+容器+ノズル AdBlue®+内袋
(外容器は回収)
AdBlue®のみ
(お客様に専用IBCコンテナをご用意頂き、AdBlue®を充填納入)
車両タンクへの
給水方法
付属のノズルを用いて、BIBからタンクに給水 別売の専用手動もしくは電動ポンプで給水 自動落下 / 電動ポンプによる給水
使用済容器
の処分
内袋:お客様で適切に廃棄
ダンボール製外箱:リサイクル業者への引渡し
内袋:お客様で適切に廃棄
ドラム:当社にて回収
 
購入方法 ご注文は、トラックステーション各社を始めとする三井の高品位尿素水 AdBlue®取扱店にて承ります。(一部バルク配送の取扱を行っていない店舗もございます。)商品は、お客様ご指定場所まで配送させて頂きます。
配送方法 トラックステーション店頭にて現品をお渡し
(購入単位を100ℓにまとめていただけるお客様につきましては、ご指定場所への配送も承ります。)
路線便にてご指定の場所に配送させていただきます。 専用ローリーや路線便にて配送させていただきます。

※AdBlue®(アドブルー® )はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

製品に関するお問い合わせ

工業薬品事業部
TEL03-6253-3290
FAX03-6253-4215