Mitsui Chemicals

安全・保安

重大事故防止への取り組み

岩国大竹工場で2012年4月22日に発生したレゾルシン製造施設爆発火災事故の記憶を風化させることなく地道に安全活動に取り組み、再発防止に努めていきます。

経営トップの安全・保安に対する強いコミットメント

当社社長は、「安全の日」、「全国安全週間」にて、「安全はすべてに優先する」という経営方針を三井化学グループ全社員に繰り返し発信しています。2017年度の実績は以下のとおりです。

  • 新年挨拶会、期首講話で本社社員に安全最優先の直接訓示(国内拠点に同時中継)
  • 安全の日に関連して、社長メッセージを発信
  • 安全の日に本社で社員に直接訓示(国内生産拠点に同時中継)
  • 安全の日に関連して社内報で「安全最優先」を発信
  • 工場訪問時に安全に関して直接訓示(計器室、講堂等)

副社長、生産・技術本部長等会社幹部も各工場、海外拠点を訪問し、現場への「積極関与」を推進しています。

リスクアセスメントの徹底

岩国大竹工場で発生したレゾルシン製造施設爆発火災事故の反省を受けて、緊急停止に関してのリスクアセスメントを完了させています。 また、非定常リスクアセスメントへの取り組みは、継続的かつ発展的なものへとなっています。当社は、引き続き、非定常時や緊急時を想定したリスクアセスメントの徹底を推進します。

<2013年度~2014年度>

各工場のモデルプラントでの試行により確立した緊急停止時の点検方法に基づき、工場ごとに編成した点検グループが、各プラントの緊急停止に関して点検を実施、最終的には本社メンバーが各工場の点検結果のフォローアップを行いました。

<2014年度~2017年度>

複数のモデルプラントでWhat-if※1バッチHAZOP※2を併用した評価方法の検証を行いました。その後2015年度に大阪工場と市原工場で非定常作業「スタートアップ」のリスクアセスメントを開始し、2016年度より全工場に適用し2017年度も継続して行いました。

<2018年度予定>

2018年度も全工場において非定常作業「スタートアップ」のリスクアセスメントを行い、終了したプラントから「ストップ操作」のリスクアセスメントを開始します。

※1
What-if:
設計で意図した機能が失われた場合、あるいは故障した場合に、設備やシステムがどのような状態になるか、それを回避するにはどんな方策が必要かを実施者の発想により解析する手法。
※2
HAZOP:
Hazard and Operability Study。プラントに内在する危険性を網羅的に摘出し、それに対する安全対策の妥当性を系統的に評価する手法。

既存の高圧ガス設備の耐震性向上対策

当社は、2014年5月の経済産業省の通知を受けて、既存の高圧ガス設備についての耐震評価を概ね終了しました。評価結果に基づき改修計画を策定し、計画的に耐震補強工事を実施中です。

HAZOPリーダーの育成

三井化学では、設備の新設・増設・改造時における安全性評価や、プラントの危険摘出にHAZOPを実施し、事故の未然防止に取り組んでいます。HAZOPは解析のリーダーであるHAZOPリーダーの役割が重要になります。当社ではHAZOPリーダーを育成するため、2013年度から製造部スタッフなどを対象に、全工場で解析手法や検討の考え方を演習形式で学ぶ研修会を実施しています。
HAZOPは非定常リスクアセスメントにも活用しており、今後も研修会を計画的に実施し、HAZOPリーダーの育成とHAZOPのレベル向上を図っていきます。

安全文化診断

三井化学グループは、2016年度も慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科および新潟大学と連携して安全文化診断を実施しました。この安全文化診断を通じて、職場の強み・弱みの見える化が可能です。また、階層別のあらゆるギャップについて職場内討議を重ねることで、職場のコミュニケーション向上ツールとしても活用しています。
2017年度は、国内関係会社2社5工場に展開しました。2018年度以降、本体主要工場では、2回目の診断を受診予定です。また国内関係会社についてはその対象を広げていく予定です。
この診断は、職場の安全文化を醸成していく上で有効であると判断しており、今後も継続して活用していきます。 

関係会社での説明会(宇都宮化成)関係会社での説明会(宇都宮化成)

安全文化診断の展開状況

  実績 予定
~2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
三井化学 市原工場      
茂原分工場    
名古屋工場      
大阪工場      
岩国・大竹工場      
大牟田工場      
国内関係会社 ●(株)東洋ビューティサプライ ●サンアロイ(株)
●サンレックス工業(株)
●三井化学SKCポリウレタン(株)徳山工場
●宇都宮化成工業(株)宇都宮工場、船岡工場、新城工場、鳥栖工場
●下関三井化学(株)
●山本化成(株)八尾工場、大牟田工場
●三井化学産資(株)埼玉事業所
●本州化学工業(株)和歌山工場
 
海外関係会社   ●Mitsui Hygiene Materials (Thailand) Co., Ltd.
●三井化学不織布(天津)有限公司
   
本体工場の工場長がレスポンシブル・ケア運営の責任を持つ工場構内関係会社を含む。

保安力の第三者評価受診

当社グループは、継続して保安力向上センターの保安力評価を受診しています。これは、主に石油・石油化学品を取り扱う製造業を対象に、安全基盤と安全文化の観点から保安力を評価するもので、保安力に関する強みや弱みが数値で見える化できます。保安力向上センターは、保安力センター評価を通じて、日本の化学産業の安全レベルの引き上げを目指しており、当社はその趣旨に賛同しています。
大阪工場、市原工場に続き、2018年4月に岩国大竹工場においても、保安力の自己評価を実施した後に、保安力向上センターの評価を受診しました。結果概要は下表のとおりです。
今後も保安力向上センターという第三者からのアドバイスを今後の安全・保安活動に活かしていきます。

結果報告会の様子(岩国大竹工場)結果報告会の様子(岩国大竹工場)

結果概要

安全基盤 ① 安全基盤の平均評価レベルは、石化、石油精製企業の合格レベルと言われている3.0を大幅に上回っており、安全基盤の管理レベルは平均として非常に高く、業界のトップレベルであると考えられる。
② 大項目10項目それぞれの平均レベルが、3.0を上回り、項目毎のバラつきも少なく、非常に高い管理レベルにあるといえる。
③ ほとんどの評価項目がレベル3.0以上ではあるが、改善が必要と思われる項目が数点見受けられた。
安全文化 ① 安全文化の平均評価レベルは、安全文化がしっかりとしたレベルにあるという3.0を大幅に上回っており、業界のトップレベルであると考えられる。
② 大項目7項目それぞれの平均レベルが、3.0を上回り、項目毎のバラつきも少なく、高いレベルにあるといえる。
③ 現状では、2012年のレゾルシン製造施設爆発火災事故の記憶が強く残っており、経営トップから第一線の運転員まで、二度と事故を起こしてはいけないという決意のもと安全優先の価値観が共有されている。一方で、事故から6年経ち対応は定着してきているとの認識になりつつある。直接事故を経験していない社員も増えてきているので、今後ともこの価値観を継続させていくための配慮が必要となってくると思われる。