サステナビリティマネジメント
マネジメントシステム
方針・基本的な考え方
SDGsをはじめとする社会課題解決への取り組みが加速し、企業への要請が高まっています。その中で化学産業は社会の基盤と革新を担う存在であり、社会課題の解決に向けて大きな責任を持っていると認識しています。持続可能な社会の実現には、ソリューション提供を通じて、企業自身が成長しながら継続的に社会価値を創造していくことが不可欠です。そのため、企業はESGの視点で機会とリスクを的確に捉え、経営に反映させていくことがより重要になっています。
三井化学グループのサステナビリティ
SDGs等で示されているグローバルなESG課題に対し、下記を通じて、
社会および当社グループの持続可能な発展を目指します。
- ビジネス機会を探索し、事業活動を通じた課題解決を図ること
- 当社グループの将来リスクを認識し、企業として社会的責任を果たすこと
当社グループは、これまで進めてきた経済・環境・社会の3軸経営を深化させ、ESGを中核に据えた経営を行っていくことを表明し、2018年4月にESG推進室を設置しました。課題であるESG要素の経営/戦略への組み込みを具体化するとともに、ステークホルダーの皆様に向けた情報開示強化に取り組んでいます。
課題
ESG要素の経営/戦略への組み込み
- 取締役会・全社戦略会議における戦略討議と経営への反映
- 事業・R&Dを巻き込んだ事業創出とイノベーション促進
ESG情報開示力の強化
- 投資機関・顧客・ESG評価機関への訴求力向上
- ESG対話の強化
ESG要素の経営/戦略への組み込み進捗
持続可能な経営のためには、SDGs等の社会課題を事業機会ととらえてイノベーションを促進するともに、将来のリスクを最小化し、経営のレジリエンスを高めていくことが重要です。グローバルな社会要請の変化を的確にとらえて長期視点で経営に反映させるため、経営層による戦略討議を定期的に実施しています。2018年度は、SDGsやESGに関連する方針を策定し、ESG要素を予算策定方針に組み込みました。
2025長期経営計画のKPIとして定めた環境・社会に貢献するBlue Value® 、Rose Value® 製品の拡大に向け、具体的に事業計画や目標に落とし込む取り組みを進めています。また、社会課題起点の新事業・新製品創出につながるワークショップを開催して社員一人ひとりの意識変革を促し、事業・研究部門との討議を深めています。
さらに2019年度より、新規投融資案件について投資計画に社会課題視点を反映させるシステムを運用しています。Blue Value® 、Rose Value® 関連投資やSDGsへの貢献、GHG排出量の増減などを見える化し、投融資検討会にて議論しています。
化学企業にとって大きな課題である気候変動およびプラスチック問題に関しては、早期に具体的な対応を示す重要性が高いと判断し、重点的に戦略討議を行いました。気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同やプラスチック廃棄物に関する国際アライアンスへの参加などを決定し、 各方針を策定・公表しました。
2019年度新規大型投融資案件内訳(2019-2021年度分)




体制・責任者
責任者はESG推進委員会担当役員です。
ESGを経営の中核的なテーマとして、取締役会やESG推進委員会等で方向性を討議し、各部門の戦略への落とし込みを進めています。また、2025長期経営計画の環境・社会軸目標や、重要課題(マテリアリティ)の進捗管理もこの体制の中で行っています。
サステナビリティマネジメント体制
ESG推進委員会
当社は社会的要請にこたえ、ESGに関する取り組みをよりいっそう高めるため、2018年6月、CSR委員会をESG推進委員会に改組しました。本委員会の役割は、次のとおりです。
- 当社グループのESG推進に関する方針・戦略・計画・施策の審議
- 各個別委員会(レスポンシブル・ケア委員会、リスク・コンプライアンス委員会)の重点課題、強化・改善の方向性の明確化
- 当社グループにおけるESG推進の実績評価および社内周知
- その他ESG推進に関する重要事項の検討
本委員会は、原則として毎年2回開催することとしています。
なお、ESG推進に関する新たな重要項目の検討や施策立案等が必要となった場合は、本委員会の委員長が当該項目を担当する分科会を設置することとしています。
本委員会の審議結果および活動実績は経営会議に報告しています。また、特に重要な事項については、経営会議の承認を得ています。
ESG推進委員会の構成
委員長 | 社長 |
---|---|
副委員長 | ESG推進委員会担当役員 |
委員 | 役付執行役員、各事業本部長、研究開発本部長、生産・技術本部長、経営企画部長、人事部長、RC・品質保証部長、総務・法務部長、コーポレートコミュニケーション部長、ESG推進室長、委員長が指名する者 |
事務局 | ESG推進室 |
*常勤監査役は、必要に応じ本委員会に出席し、意見を述べることができる。
*委員長は、審議内容に関係のある執行役員や部長を出席させ、その説明または意見を求めることができる。